VARの効果は?VARでサッカーは変わったのか

審判

VARの導入により、2018年のW杯サッカーロシア大会では、過去の大会と比較してもファウルなどが有意に減り、PKの増加・選手の抗議減少等の効果がありました。W杯でVARは成功したかというと、サッカーには審判がいるから必要ないと考える人や、試合をイチイチ止められるのは観ていて不快だというファンの意見もあります。また、誤審も含めてそれがサッカーだという意見もあり、全ての人が歓迎したシステムではありませんでした。
しかし、過去の歴史的な誤審により、未だ苦悩を続けている審判がいることも忘れてはいけません。例えば、1986年W杯メキシコ大会でのマラドーナ神の手ゴール(左手拳でゴール)など、未だに主審を務めた審判は多くの人々に批判されています。世界中に熱狂的なファンが多いサッカーの場合、このような大きな国際大会での誤審は、審判の今後の人生に危険がおよんでしまう問題です。このような歴史的な誤審により、一生苦悩する審判をこれからもう出さないためにも、VARは画期的なシステムだといえます。

近い将来VARの導入の加速により、サッカーが完全に変わって審判の必要が無くなるのかというと、今のところはそのようなことはありません。VARは全ての判定するわけではなく、主審をアシストする副審であるためです。あくまでも判定は主審が下すことになっていて、VARが主審より先にプレーの判定をすることはありません。まずは主審が判定し主審がVARに助言を求めて、その助言を採用するかも主審の判断です。