サッカー日本代表における大迫選手への依存度

大迫選手の強さ

「大迫半端ないって」のフレーズでもお馴染みの大迫勇也選手は高校時代から逸材と評されていて鹿島アントラーズからブンデスリーガへ渡り、今や日本屈指のセンターフォワードに成長しました。

大迫選手のプレーの特長は、なんと言ってもボールを収めるポストプレーです。また、その他にもヘディングの強さ、シュートの形の多さ、前線からの守備などフォワードに必要な要素を数多く備えています。

ロシアワールドカップが近づくにつれて、サッカー日本代表の1トップには大迫選手が起用されることが多くなりましたが、森保ジャパンとなってからはますます大迫選手への依存度が高くなっています。
もちろん、チーム内にレベルの高い選手が居れば、その選手を中心に戦術を組み立てることもひとつの方法ではあります。しかし、森保ジャパンでは攻撃だけでなく守備においても大迫選手がいなければ機能不全に陥る場面が多くなっています。

まず攻撃についてですが、2列目を務める中島、堂安、南野選手は3人とも前を向いてプレーをするのが得意な選手であって、後ろからボールを受けて試合を組み立てるようなタイプではありません。
その為、彼らを生かすには彼らより前でボールを収めてくれるポストプレーヤーが欠かせません。また、守備面を見てみても大迫選手は戦術理解に優れ、相手のディフェンスラインに効率良くプレスをかけることができます。
しかも、ポストプレーでボールを収めることができると無駄なボールロストが減り、攻撃時に味方のディフェンダーはラインを押し上げて中盤をコンパクトに保つことができるので、相手のショートカウンターを受けづらいというメリットもあります。

しかし、メッシが徹底的にマークされて思うような結果が残せていないアルゼンチン代表を見てもわかるように、特定の選手に依存するのはリスクがあります。ですから、早い段階で2トップを採用したり、2列目に自らボールを受けてタメを作ってパスで試合を組み立てたりできる選手を起用していくことが、これからの日本代表には必要と言えるでしょう。